夏休み企画 読書感想文の書き方

夏休み企画 読書感想文の書き方

そろそろ夏休みも終わり。今頃、夏休みの宿題をやっているかたも多いのではないでしょうか?
夏休みの宿題の定番といえば、「読書感想文」。私も、この読書感想文が小学校、中学校の時には好きではありませんでした。
しかし、大人になってから読書感想文を書くことが得意になって、振り返ると「なんで、あの時は好きじゃなかったのか?」と振り返る機会が増えました。
そこで、読書感想文の嫌いだった昔の自分といまの現役の学生の皆さんに少しでもいま取り組んでいる「読書感想文」の魅力を大人になった自分からの手紙のような気持ちで綴ってみたいと思います。

読書感想文はまずは本を読むことから

よく読書感想文を終わらすために、本を読まずに「あとがき」をそのまま写したり、誰かの書評をそのままコピペする人もいますが、これはもったいないですね。
本は何でもいいので自分で作品に触れるのが大事です。文学作品でもいいですし、科学雑誌やエッセーなど実にさまざまな本があります。
少しでも読むことをオススメいたします。
どうしても読む時間がないのなら、原作が映像化されている映画やドラマを観るのもいいでしょう。
例えば、池井戸潤の作品であれば、「半沢直樹シリーズ」や「下町ロケット」などのTVドラマもあります。また、映画では東野圭吾作品など数多くのものが映画化されております。ただ、注意しなければならないのは、原作と映像化されている作品と結末が違うものがあります。そうしたところをあえて取り上げて読書感想文にまとめ、どっちの結末が自分に合うのか?などをまとめてもいいでしょう。

原作とドラマ作品の結末の違いについての感想をまとめる

池井戸潤『空飛ぶタイヤ』は最近、映画化され話題になりました。そこで、これを例に上げて読書感想文の書き方のヒントを提示したいと思います。

例:

久しぶりに父と映画館に行き、池井戸潤原作の「空飛ぶタイヤ」を観ました。私ははじめ乗り気ではなかったのですが、父が鑑賞チケットを会社からもらったとのことで誘ってくれ、ランチに美味しいものをごちそうしてくれるとの誘惑に勝てずにシブシブ行くことにしました。

まず、映画を見に行くきっかけをかき出しにしました。「はじめは乗り気でなかったこと」から始まり、「作品を観るにつけて感動し、原作に興味を持って作品を読むに至りました。」という流れです。

まず、その本をなぜ読んだのか?という背景を冒頭の書き出しにすることはいいと思います。
その原作本を読むにいたった入り口が映画やドラマだったというふうにすると、あっというまに文章は埋まってきます。

また、そのドラマを観て、自分の気持の変化を伝えられるといいでしょう。

例:

いままで大きな会社にはなんとなく信頼があったのですが、そこで働く人達の利害関係などで仕事の信頼よりも自分の保身に回ってしまうこともあるのだと気付かされました。また、大きな会社でなくても人のつながりを大切にし、ひたむきに仕事をしている人もいることに気付かされました。

このように、これまで持っていた企業へのイメージを映画を通して感じたことを書いていくと作品自体に対する自分の感動したところとして強調することができます。

そして、映画のエンディングと原作の終わり方の違いについての感想を展開します。

例:

映画では…という終わり方になっておりましたが、原作では…。という終わり方になっておりました。私は原作を読んで思ったことは…ということです。
やはり、この作品のテーマにしていることを考えると、…という風な部分をもっと細く描いて欲しかったと感じました。

このように、原作と映像化された部分の違いと、自分の感想を述べることでさらに書くことが増えていきます。

ただ、あくまでも「読書感想文」なので、原作本を中心にした書評になることをお忘れなく。

平成最後の夏もそろそろ終盤に差し掛かってきます。
いつの時代になっても夏休みに宿題に追われ、みんなで取り掛かる風景はいつでも同じですね。

どうか良い作品に巡り合われるよう祈っております。